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執筆者の写真aquatalkingreview

AquaTalkingReview version.2 Report by Shimomura

『MEDAKAの活動と日本、世界のメダカの魅力』


オリジアスの種類、生息地、繁殖形態などを聞き、新鮮さを感じてもらえたらと思う。




【MEDAKAの活動】


田村さん、青野さんともに埼玉工業大学在校時代、オープンキャンパスでメダカの展示をしたところ、「めだかの学校」など日本の文化に根付いた生き物であるが、どれがメダカなのか実物がわからない状態であった。この無関心をどうにか解決できないか?ということからMEDAKAの活動は始まった。


MEDAKAはどのような活動をしているのか


メダカという魚を知っていますかと聞かれ、知らないと答える人はほとんどいないが今では野外で見ることは難しくなっている。そのメダカを未来に残していく活動をしている。「知る」、「行動する」、「伝える」の3つの活動理念をもとに、まず、メダカが姿を消しつつある理由を知ること、次に水路にごみを捨てない、外来種を放流しない等の行動をすること、最後にメダカについて知ったことや行動したことを周りに伝える。このサイクルを続けることで少しでもメダカを守る輪を大きくしたいと思っている。



野生メダカの現状


日本には2種類のメダカが生息しているが、細かな見た目の違いをはっきりと見分けられる人は少ない。さらに遺伝子的には9種類に分類されるが、これも見た目にはわからないため地域をまたいでメダカを移動してしまうと姿かたちは同じメダカでも遺伝子的に混血の個体が生まれる「遺伝子汚染」が起きてしまう。よって各地域ごとの特別な遺伝子が失われてしまうのだ。

更に改良メダカの流行によって、一部の方のモラルにかけた放流により、新たな遺伝子汚染の発生源になってしまっている。

ここまでのことは知識不足と自然への無関心からきていることがほとんどなのでMEDAKAの活動を通して知ってもらいたいと思っている。


【世界のメダカ】



実は、メダカ(Oryzias)は日本だけではなく海外にも生息している。現在38種が知られていてアジアにしか生息していない。

最小のメダカは体長が2センチ程度、最大のメダカは20センチ近くなる種までいる。

また、尾びれにオレンジ色がのるメダカもいれば体表がメタリックブルーになるメダカなど、大きさだけでなく色彩も様々な種類が存在している。

しかし、世界中のメダカも様々な理由で絶滅の危機に瀕していることを知ってもらいたい。


【飼育方法について】


熱帯性メダカは中性付近だと普通に飼える。ソイルなどを敷けば水質も安定し、より飼いやすくなる。気負付けることは熱帯性なので水温を25℃前後に保つことが必要である。




スラウェシ島のメダカ

島は赤道近くなので水温が高く、水質はアルカリ性の環境に生息している。水質悪化にとても弱いのが特徴で飼育環境ではサンゴ砂を入れ酸性に偏りにくいアルカリ性を保ち、水温は27℃前後を保つことが大事である。


メダカの繁殖形態について


良く知られている日本のメダカの粘着卵だけではなく様々な繁殖形態を持っているメダカがいる。


砂利や石の間へ卵を産むタイプ(ネブローサスやオルソグナサス)

砂利の隙間に卵が落ちることで卵や稚魚の捕食を防ぐ戦略

卵に付着糸がなく、産卵数が多い。卵が非常に小さい。

卵が小さいので仔魚が生まれても体が小さく、餌やりが困難、繁殖が難しい。


卵が孵化するまで、雌が尻びれで保護するタイプ(サラシノラムやアドリアニクティス)

保育することで稚魚の生存率を上げる戦略

体内で卵を受精させてから、産卵するタイプ(セトナイ)

オスはゴノポディウムを有し、「卵胎生メダカ」のようにメスの体内で卵を受精させてから産卵する。

これらの様に様々な面白い繁殖形態を持つメダカがいる。


まとめ

メダカに興味を持っていただけた方々と協力して、「魅力を伝えること」「国内外のメダカ保護の輪」を広げていければと思っている。(記/下村 桐也)





補足(記/山端 和宏)






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